明治34年3月16日〜平成元年8月15日、88歳 原田種夫は、ほぼ昭和全期にわたり、『九州文学』の発 展にその生涯を捧げた。 北原白秋に師事し、頭角を現すようになると、火野葦平、劉寒 吉、岩下俊作らと共に、文学活動を通じて今日の『九州文学』の 土台を築く。 博多の街を愛し、那珂川畔を愛した氏は、他の作家達が次々に 上京する中、ひとり福岡に留まり中央の文壇、あるいは地方の文士たちと、常に交流を図るまとめ役として奔走した。 氏が九州文 壇の黒子と呼ばれる由縁である。 福岡市博多区中州4-6-12